べっ甲について

・べっ甲の歴史

べっ甲は、タイマイ(玳瑁)という海亀の背甲、腹甲・ツメとよばれる体の縁の部分の3か所を使用して作られます。もともとは中国の技術で、中国史上初めて皇帝と名乗った秦の始皇帝の王冠の一部がべっ甲の装飾と言われいます。日本における最古のべっ甲は、正倉院にある碁用台に象嵌として使用されているものが保存されています。

江戸時代、幕府の鎖国政策によって、べっ甲原料を容易に入手できた長崎でべっ甲細工は発達し、装身具として京都・江戸へと流行しました。もともと高価なべっ甲を細工した櫛や簪は、戦後、和装が廃れていくまで女性たちの憧れの「たからもの」でした。

・べっ甲細工について

タイマイ(玳瑁)の背甲は、黄・茶・黒の斑点模様が特徴ですが、黄色い部分の多いもの程価値が高く、特に腹側の黄色(飴色)1色の甲羅から作られる品は、希少価値のためさらに高価で販売されています。

細工できる甲羅は、人の手のこぎりで切れる程度のものです。べっ甲は天然素材、甲羅の色や厚みも異なりますので、職人たちがその素材を生かしたデザインに仕上げていきます。

そのためには一定の厚みが必要です。甲羅を何枚も接着剤なしで、水と熱と圧縮によってその厚みを増し、彫刻され、磨きが施されべっ甲細工独特の光沢がでます。その後 櫛や簪には、蒔絵師によって芸術品の域にまで仕上げられていきました。

 弊店では

すべてが手作りのべっ甲細工が、和装小物同様に不要なものとなったころから、今では全く見ることがなくなったべっ甲細工の櫛がたくさんございます。ひとつは、先代からの譲り受けたもの・仲間卸先だったべっ甲取扱業者の廃業した時のものです。すべて流通市場に出たことのない新品です。しかし残念ながら、使用する機会が少なくなってしまいましたので、蒔絵の美しい日本土産のディスプレイとして外国の方々にご紹介しております。

そのため、他社と差別化するため、すべてが「天然べっ甲」の中央宝石研究所の鑑別結果の出たもののみ販売しております。櫛のハの部分は、べっ甲以外のたんぱく質(水牛などのつめ)を使ったものが多く出回っていたと聞いております。実際、櫛の何枚かがその鑑別結果でした。

オークションや古物で販売されているものとの違いは

        ・すべて天然べっ甲であること

        ・新品であること

        ・べっ甲によくある「虫食い」が目視で見つけることが難しいこと

        ・「虫食い」のあるものについては美観を損なうものでないこと

         ・弊店でお求めいただいたものについては磨きや洗いが出来ること

ご不明な点等は何なりとお知らせください。

 

         昭和40年代当時の髪飾り種類と格

この時代髪飾りとして、櫛、かんざし、ピン類、クリップ、リボンといろいろな種類があったようです。その紹介文から

「ミセスの正装には、飾るなら本物をつけたいと思います」の一行から、櫛なら最高格のべっ甲の蒔絵、螺鈿とあります。昭和40年代すでに、「昔の日本髪に使われた櫛、笄、かんざしなどは、骨董品屋にも出ていますし、お祖母さまの使われたものなどをいただいたかたは、上手に使ってみましょう。」の記載があることから、べっ甲や笄は着物小物店でも取り扱いが無くなっていたことがうかがえます。弊店では、べっ甲職人の廃業に伴い一度も流通市場に出たことない櫛と笄を取り扱いしております。ネットオークションのお品と区別するため、中央宝石研究所の鑑別結果、すべて櫛の「は」の部分も天然べっ甲の結果あるお品のみ店頭ディスプレイまた一部のみネット掲載中です。職人の先代から譲り受けた櫛のうち2本は、大正末期の作品です。すでに骨董価値をもった本物を是非ご覧ください。

  美しいキモノ  

  第76集別冊付録

 ”きもの心得帳”

      婦人画報社 

  

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